まじめに、生活現場主義。豊中市市会議員 ひろせ源悟公式サイト!私は皆様の真心からのご支援により議会に送って頂きました。その御恩に報いるために一生懸命に働きます。

カラス対策

カラス対策

平成22年12月定例会(12月21日)
質問①(弘瀬)
カラスの被害対策についてお尋ねします。都市部におけるカラスによるごみの散乱や糞被害は全国的な課題であり、豊中市議会でもその被害対策について幾度となく議論がなされております。
本年は特に宮山町周辺におけるカラス被害についての相談が私には多く寄せられましたが、その相談の特徴は、従来のごみの散乱だけではなく、数羽のカラスが屋根の上のテレビアンテナにとまった結果、アンテナが倒れたという経済的被害、未明や深夜にカラスの鳴き声で目が覚めるという騒音被害、高齢者のご婦人が日傘をさして歩いていたら、急に傘が重くなったので上を見たらカラスがとまっていた、カラスに襲われそうという精神的苦痛といった相談が寄せられたことです。
従来のカラス対策であるごみ収集場所でのカラスよけネットによるごみ散乱対策は、カラスのえさを減らして飛来を抑制する効果があったとも思われますが、もう一歩踏み込んだ対策が必要ではないかと考えます。
 箕面市では、平成19年度から、カラスの生息数調査と捕獲を開始し、平成20年度からは、巣落としを追加、平成21年度からは、追払い等のカラスに対する嫌がらせを実施するなど、独自の対策を徐々に強化しており、飛来数の減少と住民の被害実感の低減という成果を上げております。その箕面市が本年10月、豊中市を含む周辺3市に呼びかけて、カラス対策協議会を開催したと仄聞しております。豊中市におけるカラスの捕獲等の新たな取組みについて、現時点での見解をお聞かせください。

答弁①(環境部長・高橋多美男)
カラスの被害対策に関するご質問にお答えいたします。カラスは、生態系を形成する生き物として、鳥獣保護法などの法律により保護されており、市民の生活環境に被害があり、防除策では防ぐことができない場合のみ、例外的に捕獲することが可能でございます。
 本年10月に、箕面市において、本市及び吹田市、池田市の隣接4市が集まり、カラス被害に関する意見交換会を開催し、箕面市の被害対策や各地の被害状況等について情報を共有いたしました。箕面市では、ある地域で一部の市民が猫やカラスにえさをやり続けた結果、大量のカラスが集まり、道路や屋根を汚染するなどの数百件に及ぶ著しい被害が生じたことから、対策に取り組んだものでございます。
 本市におきましては、このような極端な被害は出ておりませんが、現行の防除策を継続しながら、市内のカラス被害の実態調査等を行い、新たな取組みについて研究してまいりますのでよろしくお願いいたします。

質問②(弘瀬)
カラスの被害対策について、さまざまな新しい政策の第一歩は、現状の把握と分析であると思います。先行事例である箕面市も、その第一歩は生息数調査だったと仄聞しております。カラス被害の実態等の調査を行うとの前向きな答弁は評価しますが、どのような調査を行うのかお聞かせください。

答弁②(環境部長・高橋多美男)
カラスの被害対策に関する再度のご質問にお答えいたします。調査につきましては、市民からの相談等をもとに、現実の被害分布状況をとらえるとともに、被害地域を特定した上で、カラスの行動特性と生息実態の把握をする必要があると考えております。この調査に当たりましては、専門家の知恵や生物に関心の高い市民の協力を得ながら、調査設計をしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
意見・要望(弘瀬)
カラス被害の実態等の調査は、専門家などの協力を得るだけではなく、本市にカラス対策協議会の開催を呼びかけてくださった箕面市は、平成19年度から毎年試行錯誤を繰り返し、そのPDCAサイクルの中で、さまざまな知見を獲得しております。箕面市の助言を求めることを提案します。また、調査においては、自治会等を通じて積極的に広く市民の声を聞くことを要望いたします。

平成24年12月定例会(本会議)-12月19日
◆17番(弘瀬源悟) 通告順に従い、公明党議員団、4番目の質問を行います。
カラス被害対策についてお尋ねします。私は、平成22年12月定例会で、カラス被害対策を取り上げ、カラスの捕獲、巣落とし、追い払いや嫌がらせ等の対策を実施し成果を上げている箕面市の取組みを参考にして、本市のカラス対策の充実を求めました。当時のご答弁では、市内のカラス被害の実態調査等を行い、新たな取組みについて研究を行うとのことでした。そこで、お尋ねします。
 1点目、市内のカラス被害実態調査の結果については、本年度9月定例会で一部紹介がありましたが、新たな取組みについての研究状況をお聞かせください。
 2点目、箕面市が平成22年10月に、豊中市を含む周辺3市に呼びかけて開催したカラス対策意見交換会について、その後の動きがあればお聞かせください。
 以上で1問目を終わります。

◎環境部長(脇山啓文)
 カラス被害対策についてのご質問にお答えいたします。
 カラス被害の取組みにつきましては、カラスのねぐら調査及び市内におけるカラスによる被害の実態調査を行うとともに、箕面市などの取組みやカラス対策の文献を参考に、カラスの捕獲や巣の撤去方法、生ごみ対策など、カラス対策の効果と問題について現在も研究しているところでございます。
 新たな取組みといたしましては、カラス被害の実態調査の結果、被害内容がごみを荒らされたものと威嚇、攻撃されたものの2つが全体の多くを占めることから、その対策の1つとして、本年4月から職員の勤務時間等を変更し、可燃ごみの収集を午前中に終えるように努めているところでございます。
 今後も引き続き、広報誌及び市のホームページなどを活用いたしまして、適切な生ごみの出し方やごみ散乱防止ネットの活用などについて啓発するとともに、全国の自治体で行われているカラス対策について調査し、有効なカラス被害の対策について研究してまいります。
 次に、平成22年10月に開催されました箕面市、池田市、吹田市と本市とのカラス対策意見交換会につきましては、その後は開かれておりませんが、箕面市のカラス対策の現状を定期的に確認するとともに、年に一、二回開催されております府内各市町村で構成する鳥獣行政市町村担当者会議の中で鳥獣保護に係る内容について情報の共有を図っておりますので、よろしくお願いいたします。

◆17番(弘瀬源悟) 2問目を行います。
 カラスの被害対策について、私が議会質問を行ってからちょうど2年が経過しましたが、当時、私にさまざまなご意見をくださったカラス被害を受けている市民の苦しみは解消されておりません。具体的には、例えば、テレビアンテナが倒れるという経済的被害、未明や深夜にカラスの鳴き声で目が覚めるという騒音被害、カラスに襲われそうという精神的苦痛などであり、一日でも早く実効性のある対策を講じることが望まれます。
 そこで、個別の課題を解決するための方法について何点かお尋ねします。
 1点目、環境部における調査、研究の具体的な活動と職員体制をお聞かせください。
 2点目、ごみ散乱防止ネットの貸与制度について、現状は最長1年間の貸与期間となっておりますが、例えば、被害実態調査の結果、1,220羽のカラスが生息することが判明した市内最大のねぐらである春日神社周辺の住民には、この貸与期間延長等の特例的な対応はできないでしょうか。
 3点目、市内には電線にとまったカラスのふんが路上に落ちて、衛生面や環境面の苦痛を感じている市民がおられます。対策として、関西電力では、電線にカラスの防護措置をする場合がありますが、被害実態調査に基づいて豊中市から関西電力に対策実施の働きかけができないでしょうか。
 4点目、市民の精神的苦痛を和らげるためには、カラスが保護鳥である理由や、子育て時期以外はカラスは人間を攻撃することはないという市民への広報啓発活動が有効と考えますが、いかがでしょうか。

◎環境部長(脇山啓文)
 カラス被害対策についての再度のご質問にお答えいたします。
 カラス被害の対策につきましては、先ほどご答弁いたしました調査研究や、生ごみ対策を実施するとともに、平成23年度と今年度にはカラスなど野鳥の生態等に詳しい専門家の方を招き、市民と職員を対象に「カラスのねぐらと生態」、「豊中市のカラスのねぐら調査報告会」、「北摂の鳥」、「豊中の鳥」をテーマに講習会を4回開催いたしました。
 また、カラス対策については、公園みどり推進課自然環境保全係の職員3名を中心に研究を進めております。
 次に、ごみ散乱防止ネットの貸与制度でございますが、カラスなどによるごみの散乱防止を目的として豊中市ごみ散乱防止ネット貸与要綱を定めて市民の方に貸出を行っております。この要綱で定めております貸与期間は、新設のごみステーションでは1年間、既設のごみステーションにおいては6か月間としておりますが、現にカラスなどによるごみの散乱の被害が著しく、近隣住民等の生活環境の保全が必要と認められる場合は、改めて貸与の申込みを行っていただくことで継続して貸与させていただいております。
 しかし、再度の申込みについても当初と同様の事務手続を行っていただいていることから、利便性が悪く、手続が煩わしいと感じられておられる市民の方もいらっしゃいますので、カラスによる被害でお困りの方が簡便で、利用しやすい制度となるよう要綱の見直しを行い、多くの市民の皆さん方にご利用していただけるように努めてまいります。
 次に、関西電力への対策実施の申し入れにつきましては、現在は市民の方から電線にカラスが集まって困るとの相談を受けた際に、関西電力の担当部署を案内しておりますが、今後はこのような相談が多い地域については、市の方からも関西電力に対策を要請してまいります。
 次に、市民への広報についてでございますが、ご指摘のとおり、市民にカラスの生態等を正しく理解していただくことがカラスに対する不安感を軽減するとともに、カラス被害の防止にもつながると考えております。そのため、カラスを含む全ての野生鳥獣は生態系の重要な構成要素の1つであるとの認識から、鳥獣の保護や生物多様性の確保等を目的とした鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律により、捕獲又は殺傷することは原則として禁止されていること、また、カラスの威嚇、攻撃は、4月から6月の繁殖時期における特異な行動であることなど、カラスの生態等について広報誌や市のホームページなどを活用し、啓発してまいりますので、よろしくお願いいたします。

◆17番(弘瀬源悟) 3問目は、意見・要望です。
 カラスの被害対策については、私の提案に対して前向きな答弁をいただき、感謝します。昨年度の調査結果や豊中市の取組みを被害住民に丁寧に説明するだけでも市民の不満は和らぐと考えます。ご検討ください。そして、市民が安心できるカラス対策をテーマとして積極的な調査研究を強く要望します。

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